看板用ロゴHP用骨抜き.png
榎並 和春 -Kazuharu Enami-
 
 
 

​「天使の誘惑」/ ドローイング

 
 
IMG_1785.jpg

当画廊にとって榎並さんは始まりの画家と言っても過言ではありません。4年ほど前に某所で榎並さんの個展DMを見たときから色々なことが動き出したという印象が私の中では強くあるからです。その時のDMの絵は「路上のチェリスト」という絵で、チェロを弾く人物が大胆に描かれたものでした。「なんだか素敵な絵だなぁ」と思いながら裏を見ると西千葉の画廊で開催中とのことでした。7年ほど西千葉に住んでいたにも関わらず当時の私はその画廊のことを全く知りませんでした。未知の場所ではありましたが、せっかく西千葉だし絵がとても素敵だし、行かない理由も思いつかなかったのでその足で展覧会にお邪魔しました。それが榎並和春さんと今となってはお世話になってやまない山口画廊さんとの出会いでした。

初めて榎並さんの絵を見た時のことは深く覚えています。力ある描写、土壁のような肌触りを感じさせるマチエール、一貫してただよう荘厳さと優しさ。感じたことを言葉で表すのはかなりの制約があることを実感として知った気がしましたが、真っ白くなった頭の中で「これが《本物》か。」という言葉だけが漠然と浮かんでいました。

榎並さんの絵は、変な言い方かもしれませんが、どこまでも「榎並和春」であることを貫いている、そんな気がします。絵の魅力はそのまま榎並さんの人間としての魅力と繋がっていて、どこまでも正直で本音が聞こえてくるようです。誰しもかっこいいストーリーだけで人生が出来ている人はいないでしょう。良い時もあれば悪い時もある、美しい面もあればどうしようもなく醜い面もあって、愚かで情けない部分も沢山あったりするものです。多くの人はどうしてもそういうマイナス面の直視を避けてしまいがちだと思いますが、榎並さんはマイナス面もプラス面も、もしかしたらそういう風に分け隔ててすらいないかもしれません、本当に自分の人生として受け止め、味わいある人間として生きていらっしゃる、絵を見ているとそんな気がします。

手先ではなく、人生で絵を描く画家というのも今の時代では希有かもしれません。ですが人間の生き様を視覚的に表すのを可能にすること、それこそが絵画の本質だったのかもしれないと、榎並さんの絵を見て思います。

2021.4  飯田未来子

 
 
 
 

榎並 和春 -Kazuharu Enami-

 

【略歴】

1952年   兵庫県生まれ

1981年   山梨大学教育学部美術科卒業

1983年   第1回個展 (86第2回)   (山梨県民会館)

1986年   山梨県芸術祭展ー芸術祭賞受賞 山梨県所蔵

1987年   東京セントラル美術館大賞展ー入選 同’89 ‘93

1988年   第3回個展 (89第4回、90題5回) (銀座・中央画廊)

1990年   国画会展ー初出品 以降毎年出品 (東京都美術館)

       第6回個展、91第7回、92第10回、93第11回 (甲府・おおくぼ)

1991年   第8回個展 (銀座・スルガ台画廊)

1992年   第9回個展 (銀座・銀屋画廊)

       第一回小磯良平大賞展ー入選 (神戸・小磯記念館)

       JAPAN大賞展ー佳作賞受賞 (銀座・洋協ホール)

       第五回山梨県新人選抜展ー山梨県立美術館賞受賞作品収蔵

1993年   第67回国画会展ー新人賞受賞 (東京都美術館)

       印象神戸展ー大賞受賞 (神戸市立博物館)神戸市所蔵

      第12回個展 (銀座・スルガ台画廊)

1994年   昭和会展招待 同’95  (銀座・日動画廊)

       上野の森美術館大賞展ー賞候補 (上野の森美術館)

       第13回個展 (甲府・Gallery Win)

       第14回個展 (銀座・中央画廊)

1995年   大木記念財団海外研修奨励金を得てイタリアで一年間研修

       第15回個展ナルニ市共催 (ナルニ市民劇場) 作品寄贈

1996年   第70回国画会展ー奨励賞受賞 (東京都美術館)

       第16回個展「ナルニの街かど」 (甲府・三彩洞)

 

1997年以降 個展で発表。2021年現在で個展回数は105回となる。

【主な個展開催画廊】

海文堂(神戸)/ ハーバーズ・ミル(甲府)/ 惣(銀座)/ ルポール(神戸)/ 阪急梅田本店/ 銀座松屋/ イノセント(甲府)/

山口画廊(千葉)/ 光画廊(銀座)/ SHIMA(西宮)/ 洛(京都)/ シャギーD・G(町田)/ 企画画廊くじらのほね(千葉)

 

【パブリックコレクション】

山梨県立美術館/ 山梨県立大学/ 山梨英和大学/ 山梨県文化課/ 神戸市文化課/ イタリア・ナルニ市役所

 
 
 
© 企画画廊くじらのほね