看板用ロゴHP用骨抜き.png
Exhibition
oboro-dm03.png

​「他に誰もいないと思って一人で歩くのは果てしない」

小林 健二 個展
-KENJI KOBAYASHI EXHIBITION-

糸遊、朧、陽炎の部屋

2022年10月12日(水)-10月31日(月)
10:00~20:00
​火曜 定休

​(今展は水曜日も営業致します。)

いとゆふ

​おぼろ

かぎろひ

今展示は山口画廊さんとの合同企画です。
​ぜひ併せてご覧ください。

※展示作品に関するお問い合わせは原則会期初日より受付させていただきます。

※お電話やメールでのお問い合わせに関して、会場接客がどうしても優先になりますので

すぐにお応えできないこともございます。ご了承ください。

 擦りガラスのようなものを挟んだ向こう側に在る、決して大きくはないであろうオブジェや空間からこんなにも無限に広がる世界を感じ取ることがあるだろうか…。「今回の展示作品の一部です。」と送られてきた作品のお写真を拝見した際に感じた印象を言葉にしてみるのであれば、上述の内容が一番近い気がします。ただあくまで「近い」というだけであり、的確に私が感じたことを表しているかと言うと頷き難いものがあります。小林さんの作品の全貌を「言葉」というある意味でとても限定的な領域でしかないもので捉えることは非常に至難の業であり、そこには容易に説明ができないもどかしさがあります。しかしそれは作品が鑑賞者の視覚を通って一直線にその魂に触れてくるからなのかもしれません。そういう体験の中では言葉の出番は無いとも言えるでしょう。

 私が初めて小林健二さんの作品に触れ、そしてそのお人柄やこれまで手掛けられたあらゆる分野の作品のほんの一握りを知った時「現代のガリレオ・ガリレイみたいだな」と思ったものです。天文学から物理学、地質学、化学、歴史、社会学、宇宙論…ここには書ききれないほどの学問を独自に学び、その知識は精神的にも物理的にも小林さんの作品作りに繋がっています。使われる材料や物質の多くは自分で作り出し、キャンバスや絵具の自作はもちろん、作品によっては物理や科学の仕組みを独自の方法で応用し、魔法と見間違うような不思議な反応や動きを見せるものもあります。ですが小林さんの作品の一番の魅力はその技術力では決してなく、その技術を駆使して表されたモノが持つ「美」に他なりません。それは時に異国的な新鮮味を感じさせ、時に原始の時代の空気を放ち、時に異星から届いた手紙を思わせるような「美」であり、この形容してもしきれない小林さんの「美」は作品を見る私たちによく知っているようで全く新しい感覚を与えてくれます。

 

 年代を超えて多くの人たちの知的好奇心を真っすぐ捉え続け、その前をただでは素通りさせないような強い魅力を放つ作品を作り上げる小林健二という人間は、私から見ると最早「アーティスト」という枠組みに収まらず、それは人のカタチをした宇宙そのものだと思ってしまいます。現実世界ではないけれど、決して全てがでたらめな空想世界でもない。あくまで実在する理をなぞりながらその世界を形成していく…そうして生まれる作品は、小林健二という大きな宇宙から生じたマテリアルであり私たちの住む世界に落とされた小さな隕石のようでもあります。そこに宿る異文化や異次元の世界の独特の匂いに、私たちはどうしても憧れてしまうのかもしれません。

2022年10月 飯田未来子

小林 健二 -Kenji Kobayashi-

1957年東京都港区に生まれる。

絵画、立体、写真、映像、音楽などジャンルにとらわれない表現活動を続ける。子供の頃から天文や科学、創作すること、そして神秘なものへの好奇心と興味は深く、模型工作に熱中する日々を送ってきた。

作品発表するようになって以来、その結晶のように現出した表現世界は、神秘的なテーマや、太古の夢、そして人類の未来へと時間軸を自在に往来し、目に見えない世界や心の奥に潜む風景への郷愁がまるで蘇るようだ。

90年代より少年工作や科学模型などの製作、研究を通じて人と天然現象との交通を試みる活動も行っている。その著書や科学キットは「銀河通信」として紹介されている。

主な著書に作品集「AION(用美社)」「ぼくらの鉱石ラジオ(筑摩書房)」「みづいろ」「PROXIMA(銀河通信社)」などがある。

 

《代表的な展覧会》

【2021年】
個展「m w y f」 CURATORS CUBE/東京

【2015年】
個展「Nocturnal Saturiun-土星夜-」 Magallanica/東京

【2007年】

グループ展「澁澤龍彦幻像美術館」埼玉県立近代美術館/埼玉

【2005年】

個展「地球に咲くものたちー小林健二氏の鉱物標本室からー」石と賢治のミュージアム/岩手

【2003年】

個展「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館/福井

【2000年】

グループ展「時の万華鏡」福井市美術館/福井

グループ展「水晶の塔をさがしてー現代アートが開く「私」の世界」福岡市美術館/福岡

【1999年】

グループ展「内と外-Inside and Outside-」富山県立近代美術館/富山

【1994年】

グループ展「美術と博物展」福井県立美術館/福井

【1992年】

グループ展「色の博物誌・青ー永遠なる魅力」目黒区美術館/東京

【1991年】

グループ展「BEYOND THE MANIFESTOー美術とメッセージー」水戸芸術館/茨木

 

下記作家公式サイトにてより詳細な経歴、情報がご覧いただけます。

「小林健二オフィシャルサイト」:kenji-kobayashi.com

oboro-dm01.png

​「危うい階段の向こう側で一人」

oboro-dm04.png
oboro-kujira-02.png

​「寝台、作業台、菜園、バスルーム、そして人生」

oboro-dm07.png

​「透明な坂道のある部屋」

​「続かない階段のある部屋」

© 企画画廊くじらのほね