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​- 6月以降の企画展営業について -
​ いつも当画廊の展覧会をお楽しみくださりありがとうございます。
誠に勝手ながら2024年6月より当面の間、企画展示の開催をお休みさせていただくことになりました。
5月中頃まで企画展の予定がありまして、それが終わってからのお休みとなります。
2020年10月に本オープンして以来、コンスタントに企画展を開催してまいりました。
しかし現時点での様々な状況を鑑みた時、今の形のままで運営を続けることは現実的に厳しいことを感じ続けており、思いきって一度足を止める判断に至りました。
お休み期間はまだはっきりと決めておりませんが、予定では1年~1年半くらいを考えております。

 個人事業主として事業を展開すること自体が初心者という状態で始めさせていただいた企画画廊くじらのほね。
経験値や実績が何も無い、人としてもまだまだ未熟な若輩者の私たちが開いた画廊にも関わらず、本当に素晴らしい作家さま方に作品を預け続けていただき、また真摯に絵をご覧くださる素敵なお客さまにも多く恵まれたおかげで、本オープンより3年半強もの間、奇跡のような形で続けることが出来ました。
まずはそのことへの感謝をお伝えしたく思います。ここまで本当にありがとうございました。

 事業として画廊を回す中で、経営的な判断と自分が持つ譲れない理想は度々衝突してきました。
理想を折ってしまえたらもう少し経営面は安定したかもしれませんが、どうしてもそれが出来ない自分たちがずっとおりました。
この二つの両立を目指して私たちなりの考え方とやり方で試行錯誤を続けてきましたが、今後もそれを目指していく為にも、自分たちが置かれている現状や周りの情勢等を一度しっかり見つめ直す時間が今は必要であると判断しました。

 時代的にもますます厳しい状況にあることは承知ですが、一方でまだまだ試していける伸びしろが多分に残っていることも事実です。
時間はかかるかもしれませんし、私たち自身も多方面に知見を広げていくことが必要なので決して簡単な話ではないのですが、それでもまだ模索する余地がたくさんあること自体に、ささやかながらも希望を感じております。
なのでお休みをいただく間、一歩でも半歩でも成長できるように色々なことを学び、また企画展運営を再開できた時には少しでもパワーアップして素敵な展覧会を皆さまにご提供できたらと思っております。

 突然のお知らせとなり、驚かせてしまいましたら申し訳ございません。
ですが店主としてはわりと前向きな気持ちでおります。
「少しでも長く続けていくための冬眠」というイメージで、これからも見守っていただけますと幸いです。

お休み中ですが、全くこの場所を閉めきるようなことはせず、不定期にはなりますが常設作品展という形で時々開廊日を設けようと思っております。
その際はカレンダーで営業日をお知らせするなどさせていただこうかと考えておりますので、企画展がお休み中も、たまにお立ち寄りいただけますと嬉しいです。

 私たちにとって画廊という場は、とても弱い場所だと思っております。
作品を預けてくださる作家さま方がいなければ、そしてその作品をご覧くださりご購入くださるお客さま方がいなければ、成り立つことが出来ない場所です。
少なくとも企画画廊としてくじらのほねが存続するためには、作家さま方が制作を続けていける状況に在ることが全ての始まりとして何よりも大切ですし、自分の目でまっすぐに絵をご覧くださるお客さま方の存在も必須です。
0から1を生み出していく方々へのリスペクトと、安定しているとは決して言えない時代の中で身銭を切って作品を手にしてくださる方々へのリスペクト、そしてお預かりした作品ひとつひとつへのリスペクトを絶対に忘れてはいけないと、展示を企画し、作品を預かり、売っていく者として常々心に刻んできました。
その3つの尊敬を最大限に保ち続けたまま、しっかりと場所を続けていけるように、これからも手探りで歩んでいきたく思います。

 長い文章にも関わらず、ここまで読んでくださりありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2024年3月
企画画廊くじらのほね
飯田 未来子・洋平
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